ため息をついて、先輩たちを見据える。

「そうですか。なら、助っ人呼びます。先輩たちが出られないならしょうがないです」

「あ、助っ人?ふざけてんのかてめぇ」

「ふざけてません。大会に出るのに人数が足りないんだからしょうがないじゃないですか」

「俺は、諦めろっつったんだよ」

「なぜ、部活に来られない方の言うことを聞かなければいけないんです?今、部活に来ている人は全員、大会に出ることを望んでいます。先生からも人数が揃うのならエントリーしても構わないと許可はいただいているので。…幽霊部員の言うことなんか、聞きませんよ」

何かがキレた音がした気がした。

振り上げられた手を見ながらも避けようなんて思わなかった。

甘んじて受けるべきだと思う。先輩を挑発したのは自覚してるから。