次の日。

…居心地悪い。放課後の2年の教室が集まる階で待ち伏せすることになるなんてなぁ。

「どこ行く?ゲーセン?カラオケ?」

「あー、どうすっかねぇ」

お早い登場だった。

壁から背を離して先輩たちの前に立つ。行く手を遮るように立つのはちょっと意地悪いかも。

とはいえ、先輩たちに気づかれてからじゃ、退いても意味ないと思うから引っ込むつもりも毛頭ないけど。

「荻原?…なんだよ」

「先輩、部活に戻ってきてもらえませんか?」

「はぁ?」

単刀直入に、回りくどいこともなし。

先輩たちは、あからさまに不快感を出してくる。…嫌な反応だな。

「誤解しないでください。状況が変わったんです。部員を集めました。先輩たちがいれば、夏の大会に出られるんです。だから、全員で夏の大会に向けて練習したいんです」

決して自主練に出ろというわけではないことを伝えるために一気に口を開いた。