「…はぁ」
ちょっと調子乗ってたかも。
萊先輩が入部してから1週間。やっぱりというか、入部希望者はぱったりと途絶えた。
あと1人。あと1人が埋まらない。
響先輩から助っ人の当てはあると、心強い言葉は聞いたものの、今来ていない2年の先輩たちを説得するに当たって部員ではないのは少し圧しが弱い。
…それに、先輩たちが何人戻ってきてくれるのかも定かではない。
最悪の場合、キャプテンを含めて4人とも戻ってきてくれないとなれば、助っ人探しも難航するのが目に見えてる。
せめて、あと1人は部員で埋めたいところなのに…。
「荻原、荻原!!」
「っぎゃ!?」
頭鷲掴みにした!!?
顔をあげると滝原の呆れた顔が見えた。なんか滝原にこんな顔されること多くね?

