「2年の五十嵐 響先輩。今日から部活に参加していただきます。五十嵐先輩、一言どうぞ」
「五十嵐 響だ。ポジションはMF、よろしくな」
「「「「「よろしくお願いします!!!」」」」」
「五十嵐先輩、簡単に紹介します」
それぞれの名前とポジション、マネージャーも自己紹介を済ませると、五十嵐先輩は急に周囲を見渡すように視線を巡らせる。
「なぁ、選手の2年は?」
「春の大会の翌日からいらっしゃってませんよ」
「ふーん…俺着替えて来るわ」
「はい…」
五十嵐先輩は表情は険しいまま、部室へ走っていく。
その後ろ姿を見送っていると、肩を叩かれる。
「練習メニュー、変わるんだろ?どうする?」
「基礎練は変わらねぇよ?連携とかはのちのち。まずは、お互いに知らなきゃな」

