「女子サッカー部に、牽制する。小月先輩の話じゃ、春の大会以降、このグランドは女子サッカー部の練習場所らしいし」

「え?…じゃあ今年も!?」

「グランドの使用許可は申請してる。別にそれもすんなり通ってるから大丈夫だよ」

「なら、心配いらないんじゃないのか?」

「そうでもないだろ。去年までは申請なんかしなくても、普通に使ってただろうし。今年も我が物顔で来るんじゃねぇの?」

9割方確信めいてるけどな。

青ざめてる面々に笑って見せた。

「大丈夫だよ。“布石”はもう打ってるし。まぁ、来たらオレが追い返してやるよ」

「策があるのか?」

「ある。だから、堂々と練習すればいいから、自信持てよ」

そう言えば、ようやく安心したのか、表情が柔らかくなった。