1歩前に出る。

頭を下げたままの水城さんに手を差し出した。

「男子サッカー部の監督させてもらってます。荻原 雪兎です。よろしくお願いします」

「…ッお願いします!!」

差し出した手を食い気味に握られる。

…痛いんですが。

と、その手に別の手が重なる。

「マネージャーの白鳥愛華です。よ・ろ・し・く・ね?」

違う圧がかかってきた…。

笑顔なのにブラックオーラ全開の愛華に思わず1歩引く。

「…よろしく、白鳥さん?」

なぜか水城さんにまでブラックオーラが全開になる。

…女の争い、怖。

そんなこんなで、水城さんはサッカー部のマネージャーに加わったのでした…。