すぐに表情を切り替えた選手たちがグランドに並ぶ。
あいさつが済むとポジションについていく。ベンチに戻ってきた滝原とキャプテンはすぐに座ってグランドを眺める。
「荻原、俺はとにかく、キャプテンまでなんで…」
「外から見た方が分かるものがあるときもあるんじゃないかなと。キャプテンは10分後に出てもらうんで、まぁそんな気を張らないでください」
滝原よりキャプテンの方が表情が固い。相手からも不調か?なんて声がするけど、まぁ大丈夫だと思う…。
ホイッスルが鳴り響く。動き出したボールと、選手たち。
互いに様子見か、なかなか動かない。
キャプテンの調子も冷静になってきたか、試合展開を見つめている。
…そのとき、先に仕掛けてきたのは相手だ。
何人かがかわされてゴールに向かっていく。
でも、ヘルプに戻っていた彰矢がボールを外に出して一旦試合を止める。

