まぁ、それはいいとして。

岩田は俺だけでなく、キャプテンたちの姿を認めると何かを察知したらしく、説明を求めるような顔を向けられる。

「岩田、こちら男子サッカー部キャプテンの戸木先輩と、副キャプテンの鳥羽先輩」

「キャプテン!?あ、雪兎話したのか」

「そういうこと。で、キャプテンたち直々に勧誘に来ました」

話が早くて助かる…。

岩田はキャプテンたちに向かって頭を下げると、気前のいい笑みを浮かべる。

「明日にでも見学行こうと思ってたところだ。断る理由がない。…岩田鉄王(いわだ てつお)です。ポジションはDF、よろしく頼んます」

「こちらこそ。キャプテンの戸木蛍斗だ。よろしく頼む」

キャプテンと岩田が固い握手をする。あっさり勧誘成功だな。

しかもそのまま練習に参加するという岩田がチームに馴染んだのはあっという間だった。