くまと滝原のも続けて確認される。

2人とも赤点の心配なんかなくて、キャプテンは満足気だ。

…彰矢と塩岡おせぇな。HRもとっくの昔に終わっているはず。…となると、あいつらまさか。

思い立ったのとほぼ同時に視聴覚室のドアが開け放たれる。

ドアの向こうに立っていたのは、鬼の形相と化した愛華。そして、その愛華に引きずられて来たらしい彰矢と塩岡と、その2人のカバンを持った副キャプテンの鳥羽先輩が恐々と愛華を見つめていた。

「ったく、人の話を聞けっての!!」

「し、白鳥だって聞いてなかった…」

「あぁ!?」

「「っひぃ!!?」」

「ま、まぁ…白鳥落ち着いてくれ…」

愛華は見事彼らを尻に敷くことに成功したらしい。あーあ、ご愁傷様…。

憐みの目で彰矢と塩岡を見つめていると、彰矢と視線が重なる。