無事にテストが終わった翌日。

いつもならグランド直行なものの、1年は視聴覚室に集合と愛華を通じてキャプテンからの通達があった。

おまけに返却済みのテストを持ってこいと…。

「荻原、お前嫌味か」

「あー?」

滝原から鋭い視線を久しぶりに受ける。

手に雑に持った解答用紙に視線を落とす。ちなみに全部100点。まぁ、当然だろ?

「荻原、ほぼ勉強してなかった」

「はぁ?彰矢の勉強見てたし!変な言いがかりすんなくま!!」

くまの言葉に真っ向から否定する。

範囲は同じだ。彰矢の勉強教えながらついでに覚えていけば十分に出来る。

「人の勉強見ただけで出来る点数かよ…」

滝原が何か言った気がするけど、もう無視だ。