「雪兎は?長そうだけど」

「6歳くらいだったと思う。でも、部活は中学から」

滝原からの質問に答えるけど、塩岡は明らかに視線を外してくる。…無視、ねぇ?

態度に腹が立ったけど、シェイクを飲んで頭を冷やす。

…今の会話だけでも何となく分かる。

このメンバーの中心は彰矢だ。彰矢にその気はなくても、このメンバーの個々との関係が1番良好だろう。

そして、塩岡は恐らく彰矢以外まともに関係性が出来てない。オレはもちろん論外だが、滝原とくまにでさえ関係性が進展してないとは思ってなかった。

その点に関しては、クラスメイトであることを除いてもオレの方が関係が出来てる始末。

こいつ、自分が優位に立たなきゃ気が済まないタイプか?

彰矢は普段、自然と下手に出るから自分の方が上手に出れると判断してる。…随分、ご立派なことで。