「雪兎、ここの人たちみんな月掛の先輩なんだってな」
「そうだよ。直矢がキャプテンで、青羽が副キャプテン」
バーのカウンターのイスに座りかけて気づく。バーに唯一あるソファにある白い毛玉を見つける。
…ここにいるなんて、珍しい!
座りかけたイスから飛び下り、白い毛玉に近づいていく。
「るーとー!」
「ルト?」
ソファの隅っこで丸くなってる毛玉を無理矢理抱っこする。っておっも!!?
「ナ゛ァ~」
「ルト~不機嫌だなぁ」
「ナ゛ァ~」
「雪兎、それネコ?」
「ネコだぞ。デブだけど」
「ナ゛ァァァアア」
よいしょっと抱っこしたルトはものすごく不機嫌。お昼寝を邪魔されたからね。でも、ルトはオレを引っ掻かない。だからやりたい放題だ。

