試合は終わり、ぞろぞろと女子サッカー部は彼女たちのグランドに戻っていく。

だが、その背にもう始めここに訪れたような覇気は感じられなかった。特に、キャプテンには覇気だけでなく、気力さえ感じられなかった。

だが、それで構わない。

ここで折れるようならそれまでの夢。他者に頼るしか術のない夢。…でも、彼女自身の夢ならば、必ず立ち直れるだろう。

雪兎は視線をそらし、チームメイトに向かう。

「さてと、俺たちも帰ろうか」

キャプテンの言葉に全員が頷く。

ようやく、チームが1つになった瞬間だ。

客観視end