「ゆきくん、いつもこれ1人でやってたの…?」
「そうですよ。…すみません、先輩に押し付けて」
「ううん!それはいいの。…でも、これどうやって」
「なんの話ですか」
雪兎と小月の会話が理解できていない滝原が口を挟む。
その直後、滝原を睨んだ愛華だが、睨まれた方の滝原もなぜ睨まれなければいけないのか分からず睨み返してしまう。
「あんたね!」
「愛華、オレが言ってねぇんだ。分かりようがない」
「ッでも!!」
「愛華」
雪兎に軽く睨まれた愛華はたちまち口を閉ざしてしまう。ただ、悔しそうにうつむく彼女に雪兎は睨むのをやめて前を向き直す。
その雪兎の態度に滝原は、他の2人に聞くことを諦めて雪兎に視線を向ける。

