「荻原、お前は休め」
「オレは本来マネージャーだろ」
「今回は選手だ」
「…今日は説教しねぇのな」
「はぁ?」
雪兎の言葉に滝原は本気で何をいってるのか分からないという顔をする。
分かんないならいいけどと口にした雪兎は口を閉ざしてしまい、滝原は聞く機会を奪われてしまう。
無言のまま、給水場までたどり着くと、買い物かごを持ち上げている愛華と小月の姿が見えた。
「愛華、貸せ」
「っゆき!?」
「え、もしかして前半終わっちゃってた…?」
愛華と小月は信じられないと言わんばかりの顔をして驚いている。そんな2人からドリンクの入ったかごをさりげなく受け取った雪兎に、滝原も習って雪兎からかごを1つ奪い取る。
一緒に来た道を戻りながら、小月は1冊のノートを見つめる。

