やったー!一緒だ!

うわっ またお前とかよ!

そんな賑やかな声が聞こえる中、

「あ…3組…」

「私…2組…」

「…ユウちゃん3組に変えてもらおう!」

「いやいやダメダメ落ち着いて?!」

今年も見事に離れた。

去年はナナが1組で 私が2組。

しかも今回はさらに…

「どうしよう…話せる人…居ない…」

「私…も…」

お互いに仲のいい子が全員離れてしまったのだ。

…先生、恨んでやる。

「話せる男子とかもいないかなー…」

「ユウちゃんは男子と話せてずるい!」

ナナが男子を嫌ってるからでしょ、なんて心の中で思った

「…あ、ヒカさんがいる」

「ヒカさん…?」

「幼稚園の頃から一緒の友達。ナナも小学校で何回か一緒になったでしょ?」

「ごめん!男子興味無い!」

あっ、そうっすよね…

笑顔で答えるナナに はぁ…とため息をつく

「ナナさぁ…このまま男子嫌い続いてたらどうすんの?別に好きになれとは言わないけど、将来とか大変な思いするよー?」

そんなこと、男子がこれといって得意ではない私が言えたもんじゃないけど

「んー…でもなぁ… そういうユウちゃんは男子に興味あるの?」

「そういう聞き方しない!」

興味があると言われればよくわからない

仲いい男子はみんな友達だし…

「ユウちゃん、仲いい男子何人かいるけど…
好きな人とかいないの?」

…好きな人?

「んー…好きな人がいた頃もあったけど…
好きな人って言えるのかわかんない感じかなー…?」

「えぇーつまんなーい…」

「つまんなーい、じゃない!ほら早く教室行くよ!チャイムなっちゃうから!」

好きな人…か。私にはよくわかんないな。