彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)

明日は地元に帰る日。


「モモ、明日電車何時?」

「えっと、たしか7時――」


カバンの中にいれてあったチケットを取り出し時間を確認する。
そのチケットを取り上げた主任は、


「これ、預かっとく」

「え?なんで?」

「これ、なかったらモモ帰れないし。そしたらここにずっといる?」


ずっとって、それは私だってそうしたいけど、そうできない悲しい社会人。


「や、あの、でもあさってから仕事ですし……」

「ふぅーん、モモは一緒にいたくないんだ?」


なにそれ、一緒にいたくないわけないのに。
しかも論点ずれてますよね?


「え?あの、いえ、そうじゃなくて、ですね?」

「じゃあ、なに?」

「だからっ、ずっと一緒にいたいですけど、でも…」


ずっと一緒にいたいに決まってるけど。
私だって仕事もあるし、ここにずっといたいなんて言ったらまるで……


「いたらいいですよ、ずっと。ここに」


いや、だから、あの。明日仕事って…?


「ほんとに鈍感な子は困りますね。一生一緒にいたらいいって言ってるんですけどね」


呆れ気味の言葉のわりには表情は甘い。ん?てか今、一生一緒にって言った?


「 は、い?」

「なんですか、その返事は。次向こうに帰ったらご両親にご挨拶に行きますから」

「へ?挨拶?」

「挨拶だけでも先に済ませておきたいんですけどね。こっちとしては」

「えっと、なんの、挨拶ですか?」

「モモはほんとにどうしようもないですね」


そのままリビングから出て行く主任。
私のこと、あきれちゃった?