六月の仕事が落ち着くと俺は早めにゲームにログインするようになっていた。
待ち合わせたわけではないが、モモのレベル上げの手伝いをするために。
しばらくしてログインしてきた彼女にサブマスの雪さんが話しかけている。
『いやな上司にいじめられてないか』
しかもその上司のことを鬼、悪魔とまで言っている。
どこにでもいるんだな、そういう上司。まぁきっと俺もそんな風に思われているのかも知れないが。
月に数回彼女を連れて営業にまわる。
彼女はカウンターにも時々入っているからか、俺には分からない視点で報告書をあげてくる。
彼女のおかげでその店舗の雰囲気も良くなっていた。あとは数字がついてくればいいだけだ。
そんな彼女にお礼がしたくて朔也の言葉をそのままに休日の食事に誘った。
あくまでも「朔也が」という言い訳つきで。
休日に誰かと出かけるなんて久しぶりの事だ。
ここでは高校時代の知り合いが少しいるだけ。
いまだに付き合いのあるのはそれこそ朔也だけ。
あまりに浮かれていたのか早く目が覚めた俺はゲームにログインして時間をつぶすことにした。
今ギルド内ではオフ会の話で盛り上がっている。
ゲーム内の付き合いだけでいい。
めんどくせー。それが正直なところ。
仲良くしているスーには個人的に会えばいい。
他に会いたい奴なんて……
出かけるので落ちるというモモにオツカレと言ってから、なんとなくその場にいるのが面倒になって俺もログアウトした。
何か用事があってログアウトしたわけでもなく、当然暇で。
暇を持て余し、限界まで来た俺はまだ少し早いが迎えに行こうと思い立った。
休日は大学時代と同じようにコンタクトでカジュアルな服装。
メガネじゃないことで印象がかなり変わることも分かっていた。
わざわざ休みの日にまで真面目な俺でいたくなくて、そのまま彼女の家に迎えに行った。
いつもと印象の違う俺に少し驚いた様子の彼女を乗せ海岸線を走る。
その時「海に夕日が沈んだらいいのに」といった彼女。
自然と「一緒に行きますか?」と問いかけていた。
考えるよりも先に、言葉が出ていた。
人とかかわらないはずの俺が
まさか自分の口から誘いの言葉が出るなんて思いもしなかった。
そんなにも彼女との時間を持ちたいと思っている自分がいた。
待ち合わせたわけではないが、モモのレベル上げの手伝いをするために。
しばらくしてログインしてきた彼女にサブマスの雪さんが話しかけている。
『いやな上司にいじめられてないか』
しかもその上司のことを鬼、悪魔とまで言っている。
どこにでもいるんだな、そういう上司。まぁきっと俺もそんな風に思われているのかも知れないが。
月に数回彼女を連れて営業にまわる。
彼女はカウンターにも時々入っているからか、俺には分からない視点で報告書をあげてくる。
彼女のおかげでその店舗の雰囲気も良くなっていた。あとは数字がついてくればいいだけだ。
そんな彼女にお礼がしたくて朔也の言葉をそのままに休日の食事に誘った。
あくまでも「朔也が」という言い訳つきで。
休日に誰かと出かけるなんて久しぶりの事だ。
ここでは高校時代の知り合いが少しいるだけ。
いまだに付き合いのあるのはそれこそ朔也だけ。
あまりに浮かれていたのか早く目が覚めた俺はゲームにログインして時間をつぶすことにした。
今ギルド内ではオフ会の話で盛り上がっている。
ゲーム内の付き合いだけでいい。
めんどくせー。それが正直なところ。
仲良くしているスーには個人的に会えばいい。
他に会いたい奴なんて……
出かけるので落ちるというモモにオツカレと言ってから、なんとなくその場にいるのが面倒になって俺もログアウトした。
何か用事があってログアウトしたわけでもなく、当然暇で。
暇を持て余し、限界まで来た俺はまだ少し早いが迎えに行こうと思い立った。
休日は大学時代と同じようにコンタクトでカジュアルな服装。
メガネじゃないことで印象がかなり変わることも分かっていた。
わざわざ休みの日にまで真面目な俺でいたくなくて、そのまま彼女の家に迎えに行った。
いつもと印象の違う俺に少し驚いた様子の彼女を乗せ海岸線を走る。
その時「海に夕日が沈んだらいいのに」といった彼女。
自然と「一緒に行きますか?」と問いかけていた。
考えるよりも先に、言葉が出ていた。
人とかかわらないはずの俺が
まさか自分の口から誘いの言葉が出るなんて思いもしなかった。
そんなにも彼女との時間を持ちたいと思っている自分がいた。

