途中コンビニでお酒を大量に購入する潤兄に驚いた。
私が飲めないものばかりだったけど、一人でそんなに飲むのかな?


「どーぞ」

「おじゃまします」


潤兄の部屋はそこそこ散らかってて、それが逆に私を安心させた。
私の知ってる潤兄の部屋って確かこんな感じだった。


「桃は、梅酒でいいんだよな?」

「うん、ありがと」

「着替えてくるから、先飲んでて」


そう言って寝室に消えていった。
潤兄がいなくなったあと、リビングを見渡す。
難しそうな本が積み重なってる。それとDVDが何枚か乱雑に置かれていた。
それとテレビの横にはゲーム機。
……へぇ、潤兄ってゲームなんてするんだ。


「何、見てんだよ」


上から聞こえてきた声に振り返ればジャージを着た潤兄。


「潤にぃ、ジャージって…」

「これが一番落ち着くんだよ」


たしかに。
私相手に格好をつける意味もないしね。


「ねね。潤にぃってゲームなんてするんだ?」

「あーたまにな。普段は忙しいから出来ないけど」

「そう、なんだ」


それから冷蔵庫にいってビールを二本持ってきた。
何で、二本?


「とりあえず、乾杯」


さっき置いてくれた梅酒の缶にビールの缶をあてると美味しそうに飲みだした。
一気に飲んだビール……まさか、それ。全部飲んだりするの?


「うまっ」


目の前で一缶一気飲みされました。
バツゲームでもなんでもないのに。
そしてそのまま二本目の缶を開けて一口。
今度は一気飲みはせずにすぐにテーブルに置く。

あっけにとられてただそれを見ていた私。
酒飲みってきっとこういう人の事言うんですね……