彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)

よほど辛かったのだろうか、目を閉じてぐったりとしている主任。
枕元までよっていってもう一度額に触れる。

さっきまで氷水に触れていたので冷たかったのか、それに気づいて目を開けた主任。


「天ヶ瀬、さん?」

「ちょっと冷たいですけど、我慢してくださいね?」


タオルを額に乗せると気持ち良さそうに目を細める。


「帰ったのかと……」


こんな状態の主任をそのままにして帰るわけがない。
ダメって言われてもせめて薬を飲ませて眠るまでは……


「ゼリータイプの飲料水なら飲めますか?」


さっきヨーグルトとかもあったのに、まさかこんなに熱があるなんて思いもしなかったから。
おかゆとかそっちばっかり気にしてた。

主任に薬を飲ませてからもう一度タオルをかえる。


「ゆっくり寝てください」


私はそう言って寝室を出た。




時刻は8時前。

勢いで主任の事寝かしつけたけど、このままにしておくのも心配で。
リビングに置いたままの鍵をつかむと急いで戸締りをして主任の家を出た。