食事を終えて、家までの帰り道。
10分もかからないで家についた。


ドリンクの沢山入った重い袋を主任が運んでくれて、私はお菓子とかかさばるけど軽いもの。

鍵をあけて玄関に入って、その場で主任は荷物を置いてくれたけど、ここでまさかありがとうございますで追い返すわけにもいかないよね?

でもただの部下が上司を部屋に招くっていうのもどうなの?って頭の中でぐるぐるとまわるけど答えは出ない。


「ここで大丈夫ですか?」

「あ、はい!」

「じゃあ、これで―――」
「あ、あの、家まで送ります!」

「フッ 大丈夫です。ほら早く片付けないとせっかく冷えてるのにぬるくなりますよ?」


大人買いしたドリンクは冷蔵庫で冷えていたのを全部カゴにいれたから結構な数で、どっちみち全部うちの冷蔵庫に入るとも思えない。
しかも主任はまるで子供に言い聞かせるように言うから少し悲しくなった。


「え、あのそれは大丈夫ですけど…」

「送ってもらったら、家まで帰れるかどうか心配になるので」


それを言われると、強くは言えず。
これ以上迷惑かけちゃいけないよね。


「ほんとにありがとうございました!お気をつけて」

「では、また明日」


そっか。
明日は月曜日なのか。

昨日も今日も会っているからなんかまるで平日のような感じで。
考えてみたら週末2日とも主任と会ったってことになるんだ。

昨日は待ち合わせをしてご飯に行ったけど、まさか今日も会えるなんて思ってもみなかった。
ご近所だということも最近知ったし、まさかスーパーで偶然会うなんて。

週末モードの主任はいつもよりも若く見えて、会社の上司というよりも素敵なご近所さんといった感じで。

今までよりも昨日。
昨日よりも今日。
少しずつ見せられる新しい主任に目が離せなくなる。