彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)



「あ。」


主任だ。
でも、返信早くない?


「『無事帰れたのなら良かったです』って、主任って実は結構優しいのね?」


真上から声がして、顔を上げると昨夜と同じようにまたメールを上から覗き込んでる。


「望亜奈さんっ」

「ごめ~ん。だって考えてあげたの私だし?見る権利はあると思うよ?」

「ま、まぁ、そうですけど……」

「まさか主任昨日からずっとメール待ってたとかないよね~?」


あるわけないじゃないですかっ
たまたま携帯いじってたときにメールくることってよくあるでしょう?

とりあえず、ほっとしてたら、


「桃ちゃん、おなかすいたぁ」


望亜奈さんのその一言でブランチは朔也さんのところに決定。



     *****



というわけで、今は朔也さんのレストラン。

ランチが始まってからの時間に来る予定だったのに。

イケメンシェフがいるなんて私がうっかり口が滑ったもんだから、すぐ連れていけみたいな話になって……

オープンしてすぐの時間にきてるわけです。休日のランチメニュー楽しみにしてたのに。


「イケメンシェフはどこかな」


そう言ってキョロキョロしだす望亜奈さん。
シェフなんだし、普段は出てこないでしょう?


「私が直接知り合いなワケじゃないので、出てこないと思いますよ?ていうかここのほんとおいしいんでっ」


私が力説してると望亜奈さんの目が急に一点に集中して、心なしかハートマークに見えますよ?


「桃華ちゃん、お友達と一緒に来てくれたんだね」


その声に驚いて、振り返れば朔也さんで。
やっぱり今日も甘さマックスの微笑みつき。


「朔也さん、こんにちは。早速来ちゃいました」

「スタッフがさっき教えてくれてね。ランチは時間が早いからまだ出来ないけどどうする?」

「望亜奈さん、何にしますか?」


ぽーっとしたまま朔也さんを見つめている望亜奈さん。
早くも毒牙にかかっちゃったみたいです。


「望亜奈さん?」

「え?あ、えと。なんだっけ?」


「今日のお勧めはね?」って言って優しく望亜奈さんに教えている朔也さん。
それ以上見つめたら、たぶん望亜奈さんここから離れなくなりますよ?


「じゃあ、すぐに準備するね?」


さわやかな笑顔を残して席から離れる朔也さん。
あぁ望亜奈さんの目はハートのままですよ?