彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)



「んー。サッパリしたぁー」


いつのまにかお風呂から上がってきていた望亜奈さん。
サッパリっていうか、すでに化粧もバッチリでまつげもバッサバサです。


「携帯握り締めてどうしたの?桃ちゃん」

「え?あー。主任にメールしないと、と思って?」

「なんで疑問系?」

「えーと、なんていうか出だしの言葉が見つからなくて?」

「メールに気づいたのが遅くてすみません。ご心配をおかけしましたで、いいんじゃないの?」


あーそうなんだ
そんな感じでいいんだ?

あっさりとその回答が望亜奈さんの口からすらすらと出る。


「じゃ、そのままの文章で……」

「まさか私がお風呂にいる間、ずっとそれ悩んでた?」


望亜奈さんが浴室にいた時間は髪を乾かして化粧をする時間を含めても1時間弱。
うわ。そんなに悩んでたんだ、私


「…まぁ、はい」

「とりあえず、さっさとメールっ」

「あ、はい」


慌てて携帯を握りなおしてメールの文字を入力し始める。


【メールに気づいたのが遅い時間だったので返信遅くなってすみません。ご心配をおかけしました。教えて頂いたとおり無事に帰れました】


で、送信

あーご飯のお礼書くの忘れてた。
望亜奈さんが言ったのよりやっぱり長くなっちゃったけど、それでも自分の言葉で送ったつもり




メールって不思議。
ポチって押すだけで、その言葉が瞬時に相手に伝わって……

直接自分と繋がってるわけじゃないから、その瞬間にどう思ったかとかはわからないけど、それでも自分の思いだけは投げることは出来る



♪~ピロロン~


へ?なに?メール?
握り締めていた携帯からメールの受信を知らせる音が聞こえる。