「あの、中村桜月さんいますか?」
「桜月、呼ばれてるよー」
え、誰?見たことない人だな。…2年生かな。
「…なんですか?」
「あ、あの僕2年5組の佐々木大和って言います。」
佐々木先輩か…。いや、知らないけど。ていうかメガネとマスクでほとんど顔見えないし。
「同じクラスの真田夕稀さんから、中村さんがピアノ上手だって聞いて、うちの部に入ってくれないかな~と思って勧誘しに来ました。」
は?ゆき先輩何話しちゃってんの!?
「えっと…何部ですか?」
「ピアノ部です。」
「お断りします。」
ピアノ部なんて入るわけないでしょ!
「1年生が入ってくれないと廃部になっちゃうんです!」
「嫌です。もう…ピアノは弾きたくありません。」
「じゃ、じゃあ聞くだけ!僕が弾いてるのを聞くだけでいいです。…それでもダメですか?」
聞くだけ…。聞くだけなら…
「聞くだけなら…」
そう言った瞬間の佐々木先輩の顔はきっといつまでも忘れないだろう。
「桜月、呼ばれてるよー」
え、誰?見たことない人だな。…2年生かな。
「…なんですか?」
「あ、あの僕2年5組の佐々木大和って言います。」
佐々木先輩か…。いや、知らないけど。ていうかメガネとマスクでほとんど顔見えないし。
「同じクラスの真田夕稀さんから、中村さんがピアノ上手だって聞いて、うちの部に入ってくれないかな~と思って勧誘しに来ました。」
は?ゆき先輩何話しちゃってんの!?
「えっと…何部ですか?」
「ピアノ部です。」
「お断りします。」
ピアノ部なんて入るわけないでしょ!
「1年生が入ってくれないと廃部になっちゃうんです!」
「嫌です。もう…ピアノは弾きたくありません。」
「じゃ、じゃあ聞くだけ!僕が弾いてるのを聞くだけでいいです。…それでもダメですか?」
聞くだけ…。聞くだけなら…
「聞くだけなら…」
そう言った瞬間の佐々木先輩の顔はきっといつまでも忘れないだろう。
