「明日までにか…」


佐々木先輩も不安そう。そりゃそうだけど。


「どうしますか?」


「うん。交渉してきます。連弾は無理だって。」


「そっちじゃありません。曲、どうしますか?」


頼まれたらやらないとだよね…


「え!?弾くんですか?」


「嫌ならいいです。交渉お願いします。」


弾けるよ。多分。


「いや!連弾にしましょう!曲どうします?」


「毎年どんな曲なんですか?」


「去年は流行りの映画とかドラマの曲が多かったです」


「今年の流行りの映画って…あれですかね。君と僕の向日葵とかですよね?」


「あ〜。桜月さん見に行きました?君と僕の向日葵。」


「受験真っ只中だったので見てないです。」


水月は見に行ってたけどね。


「もったいない!見た方がいいよ!絶対!もうすぐレンタル安くなるし、まだ朝早い時間なら映画館でもやってるし!」


・・・・・・


「あわわわわ!ごめんなさい!なんか急にタメ口になってるし!ほんとごめんなさい!」


「いえ、普通先輩は後輩に敬語使わないので気にしてないです。そっちの方がしっくりきますし。」


「あ、そうですか?」


そうですかって…らしいっていえばらしいけど


「ずっとそのままでいいです。…みたいで。」


懐かしいな。


「え?何みたいって?」


「なんでもないです。」