「あ、あの……俺、空と言います!」
急に、息子が私に声を張ってそう言ってきた。
私の心臓は驚きでドキッと跳ねたが、それを相手にはわからないように必死に抑え込む。
「さっきは、いきなりでビックリさせちゃってごめん……。いつかちゃんと、家族だって認めてもらえるよう、俺、頑張るので、よろしくお願いします」
誠実に挨拶をする彼。
私をしっかりと見ている視線を感じる。
前を向いて、私を見て、私の心に届くよう、ちゃんと伝えようとしている感じがする。
どうして?
どうしてそんなに、堂々とできるの。
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