「あのっ!娘さんの名前……って、どう書くんですか」
急な質問だったから、キモいって思われるかもしれないけど、聞かずにはいられない。
「太陽の「陽」に、菜の花の「菜」って書くのよ♪」
女の人は、なんの不信感も持たずに俺の質問に明るく答えてくれた。
やっぱり、あの時の女の子と同じ漢字……。
由来聞けば、確実に分かるかな。
でも、これ以上詳しく聞いたらさすがに変だと思われ……
「そうそう由来はねっ♪」
あ、聞かなくても話してくれるんだ……。
俺はホッとしながら、真剣に女の人の話に耳を傾ける。
「「太陽のように明るい子になりますように」って願ってつけたの♪すごく可愛くていい名前でしょ??♡私がつけたのよ♡」
女の人の言葉に、俺の心臓は飛び出そうになった。
だって、こんなこと、ありえないと思っていたから。
あの時、女の子が言っていたことと全く同じ。
……確信した。
やっぱり、あの時助けてくれた女の子は……
今日から、新しい家族になる人だ。

