「ん?」




俺の声で、父さんもその女の子の存在に気づく。




あれは……この人の娘さんか?




半身しか見えていないけど、とてもオーラがどす黒いのがわかる。




……めっちゃ威嚇されてる。




ギラギラとこちらを睨みつけるその目は、俺らに対する不信感でしかなかった。




「あら、そんなところに隠れてないで出てらっしゃい♪娘の陽菜です♡」




女の人は娘の醸し出すオーラに気づいていないのか、それとも気づいてはいるが普段からあれで慣れているのか




よくわからないが全く気にしていない様子だった。




すると、女の子が口を開いた。




「……言っとくけど、私、あんたらがこの家に住むこと、認めたわけじゃないから」




さっきまでの俺!!


なんとかうまくやっていけそうにねーぞ!!!




女の子の威圧に押されそうになる。




だけど……遠目からだけど、俺は気づいてしまった。




女の子はの足が、小刻みに震えていることに。