それでも私は止めない。
「……何が再婚だよ……自分らだけ盛り上がって、私の気持ちも知らないで……」
「……陽菜ちゃん……あの」
「馴れ馴れしく私の名前呼んでんじゃねーよ!!」
再婚相手とやらの男が私の名前を口にした瞬間、私は大声を出して怒鳴りつけた。
「……ごめんね。」
再婚相手とやらは、私にとても反省した様子で謝ってくる。
「……いい人ぶってんじゃねーよ!どうせ、今だけのくせにっ……。本性隠し持った腹黒い人間が、一番大っ嫌いなんだよ!」
「陽菜!」
私の止まらない暴言を、お母さんは必死な顔をして止める。
「……そんなこと、言っちゃダメ。」
お母さんのその一言で、私はまだまだ出てきそうな言葉をぐっと飲み込んだ。

