「ユイ!帰るよ〜。」

片付けも終わり、外に出る。

「今日は、どうだった?」
「楽しかったよ。あの絵本が一番好き」

「そっか、それなら良かった。」

「ユリさん…」

「ん?どうしたの」

しおりを渡す。

「くれるの?」
「うん。」
小さく頷く。

「いつも、ありがとう。」

ユリさんは、優しく頭を撫でてくれた。

「こちらこそ、ありがとう。」

今日は、いつも言えない言葉を言って照れてしまった。