ユリさんの背中から一生懸命、一歩を踏み出す。

「あの…おつき合いとかは、まだ考えられないんですけど。友達ならうれしい。まだココで友達できたことないの。」

カケルくんの顔がぱあっと明るくなるのが分かった。

「本当?いいの?」
小さく、頷く。

とても嬉しそうだ。

この町には、電話が無いから文書でやり取りをする。

カケルくんの住所を教えてもらって、文通する約束をした。