「粋香さんは、激しく頭が痛むと訴えている為、しばらく入院してもらいます」

それ以上、話す事はないとでも言うように、風助は淡々と話すと、ぼう然としている3人を残し、席を外した。


粋香の病室に入ると、やはり、キョトンとした顔で、粋香は凛月を見つめる。
それに耐えられなくなり、凛月は足早に病室を出た。

それから、二度と凛月が、粋香の病室に現れる事はなかった…。

好きだからこそ、粋香の、自分を見る視線がつらかった…。