粋香(すいか)が、凛月(りつき)たちと同じ、蓬莱山(ほうらいさん)高校に入学して、すぐの事。

「うおーい、いつまでも落ち込んでてもしょうがないだろ?」

凛月は、始業式で、クラスが張り出されて以来、クラスが分かれたと落ち込んでいる、純生(じゅんき)と夏菜子(かなこ)に声を掛けた。

「…幸せそうだな」

「年下だから、クラス替えなんて関係ないしね」

そう言って、2人は、体育座りをして、キノコを生やしている。

め…めんどくさい。

凛月が、2人を置いて、帰ろうとした時、

「お待たせ!」

粋香がやって来て、

「え、何…。
ここだけジメジメしてるんだけど」

地雷を踏んだ。

「(「´・д・)「 シャー」

威嚇する2人をものともせず、

「あー、はいはい。
好きな物、奢ってあげるから帰ろ。
りっちゃんもおいでー」

半ば無理矢理、2人を歩かせた。