慌てて、涙を手で拭い、綺麗なハンカチを使わず、そのまま粋香に返した。

「あ、使っていいのに…」

「そんな綺麗なハンカチ、使えないよ」

粋香は照れたように笑い、そこから、2人は他愛もない話をしながら、粋香の兄・純生と、その彼女・夏菜子(かなこ)を待っていた。
しばらくすると、

「すいちゃ~ん♪」

夏菜子が、粋香の元にやって来て、粋香のお尻を触った。

「へへへ、今日もいいケツしとるのぉ」

「止めんかっ!」

すかさず純生が夏菜子の頭を叩く。

「いったーい!」

「粋香のケツを触るなっていつも言ってるだろ?」

「だっていいケツしてるんだもーん」

「オッサンか!」

「じゅんちゃん、もういいよぉ!
かなちゃんがお尻触るのは、今に始まった事じゃないでしょ?」

粋香が、純生を宥める。