小さい頃から通いつめてた大きな公園。

「なん、で。」

学校から帰ると跡形もなくなっていた。

「お母さんっ!!」
「あ-お帰り。」

ダッシュで帰ると、
いつもの通りに
夕食の準備をするお母さんがこっちを向いて微笑んだ。

「なにあれ!!あたし聞いてないよ!!」
「落ち着いて。なに?なんの話??」
「公園。ゆうくんの公園のこと!!」

ゆうくんの公園。
いつも一緒に遊んでた男の子の名前をつけてそう呼んでいた。

「あ-そのこと。なに、知らなかったの??」

「知らないよ!!誰もなにも言ってくれないじゃん!!」

「そんないちいち言うようなことでもないから。」

「だって、あそこはっ」

……

そこで、言葉をつまらせた。

「ちょっと出てくる。」

頭にハテナマ-クを点滅させる母を横目に、家を飛び出した。