ジリリリリリーンジリリリリリーン

朝から騒々しいベルの音が部屋に響き渡る
目から透明な雫が静かに落ちた
「あぁ死にたい」
そんな言葉をもらしたのは、某県立進学校に通う高校2年生の佐伯凛花だ。
進学校といっても、県で4.5番の中途半端な学校だ。
選んだ理由はただ1つ家から1番近い高校がそこだったからだ。

最初の頃は遅刻しそうになるとバス停まで走る努力が見えたが、最近ではどうでも良くなって、走ることすらしなくなってしまった。
誰に見せるわけでもないのに、メイクをし、髪型を整え、制服を着崩す。
バスに乗り、スマホをいじり、SNSで自分を偽る。
そしてこの地獄への門を通る。

いつもと同じ毎日、いつもと変わらない自分
そんな自分に飽き飽きしていた。