私たちは夏期講習も冬季講習も一緒だった。
そして……たまたま目指す大学も……。

三人一緒に合格できたあの日、あれ程嬉しい日はなかった。

二人とは学部は違ったが、同じキャンパスで、時間が許す限り一緒にいた。本当に楽しい日々だった。

――と言っても、私たちの遊びは最上級に健全だった。
常に太陽の下だったのだから当然だろう。

大学は海の近くにあり、サーフィンが趣味だった舜に、海と私が付いて行くという図が通常だった。

舜が波乗りに興じている間、私たちは何をしていたか……たいてい本を読んでいた。本を読む合間に、一言二言言葉を交わす、そんな静かな時間を過ごしていた。

私はその時間が、とても大切で好きだった。この時間が、ずっと続いて欲しいと願った。

しかし、それは叶わぬ夢だった。
二年になった途端、海がよそよそしくなったのだ。

あれ程共に過ごしてきたのに、海との時間が急激に減った。彼は舜のサーフィンも見に来なくなった。

業を煮やして舜に理由を訊ねたが、『知らない』の一点張りだった。後にそれは本当のことで、舜も海の態度に戸惑っていたらしい。