『岬を手放したのはお前だ』

これは舜が海に放った言葉だ。
そう、私はニ年前、海の本心も知らず、舜に縋った。

そして、明日、海の一周忌に舜からも離れ……私は、彼の地に旅立つ。
過去の過ちを葬り去るため。