「まあ、いいんじゃない?別にそれ、兼用じゃなくても使えるタイプのやつだからさ。新しい男が出来るまでしまっとけば?」

「うん、じゃあそうする」


私は片割れを包装紙に戻し、もう片方を自分の携帯に付けた。

スワロフスキーのピンクベアストラップは、ホワイトピンクの携帯によく似合う。

妹ながらセンスがいい。


――でも……


“は?ペアなんてやだよ。今どき流行らねー”

散々元カレ達に言われているから、もうひとつのブルーベアを誰かに渡す日なんて多分無いと思う――…