「うっそ！これって私がずっと欲しかった財布じゃん！高かったんじゃないの？！」


二人からのプレゼントに大喜びの自分。


「年に一度の誕生日ぐらい、奮発よ」

「普段は無理だけどな」

と二人は互いに顔を見合わせながら言った。


早速明日から使うとするか……


「これは私からだよ。二人みたいに高価なものなんてあげられないから、学校帰りに立ち寄った店で買って来た」


女の子に人気のある雑貨店の包装紙に包まれたプレゼントを渡す愛美。


「愛美からプレゼントとか怖いな」

と苦笑しながら開けた瞬間、中に入っていたものに一瞬固まる。


「ねえ、これって嫌味？」

「別れちゃったからそう捉えてもしょうがないよね」


愛美からのプレゼントは、別れたばかりの私には皮肉なペアストラップだった。


愛美は何も悪くない。

ただ、これを一体誰と付けろと？