「ハルちゃんだよ。私の幼なじみ」

「へえ~千咲の?」


“こんな可愛い幼なじみが居たんだ”という顔でハルちゃんを見る里乃。


「初めまして。深澤小春です」

「千咲の親友の岡本里乃です。よろしく」


互いに顔を合わせながら軽く頭をさげて微笑みあう。


「この前は一人で大丈夫だった?環がずっと気にしてたから」

「環って篠宮くん?」


私が答える前に里乃が先に口を挟む。


「実はあたしとチィちゃんと環は幼なじみなんです」

「えっ?!千咲、篠宮くんと知り合いだったの?!」


ハルちゃんが答えると、声を張り上げながら私の肩を掴んで、前後に揺らす。


「どういうことよ?!何で私に黙ってたの?」

「痛い痛い!私だってそれ知ったのつい最近なのっ」


里乃の手を離し、ブラウスを整える。


「何かよく分からないけど、千咲と篠宮くんって本当に運命の糸で引かれあってるみたい」

と乙女チックな言動をした。