しばらくすると、篠宮くんはペンを机の上に置き、プリントを綺麗に揃えた。


「どうかな?」


自分的には結構いい感じだと思うんだけど……


「取りあえず合格」

「えっ本当に?!」

「まあ、ギリギリってとこだけど」


篠宮くんが採点した問題用紙を受け取ると、各教科の点数を確認した。


英語74点、国語72点、社会81点――…


「嘘っ、社会やばい!」


81点という高得点は今まで一度も取ったことはない。

親に見せたら、絶対に腰を抜かすだろうな……。


「頑張れば全然出来るじゃん」

と笑いながら褒める。


「篠宮くんのお陰だよ」


勉強を始めた理由は何であれ、

努力をすれば報われるということを知った。


――だから、やっぱり諦めたくない。


「試験が終わったら大事な話があるんだけど」


一番諦めちゃいけないものが、目の前にある。


「うん」


手を伸ばしたらすぐに届きそうなのに、今はまだそれを躊躇ってしまう。

試験で結果を残せたら、その時に言おう。



篠宮くんのことが……、環が好きだって――――…。