「環って本当に付き合い悪いよね」
と文句を言う鮫島さん。
「今は試験中」
「普段から付き合い悪いって言ってるの!たまにはみんなと遊ぼうよ」
「……鮫島が言う“みんな”って女子ばかりじゃん。そういうのパス」
表情までは分からないけれど、篠宮くんの声のトーンで何となく不機嫌な様子は感じられた。
「高城さんとは仲良いくせに」
咄嗟に自分の名前を出され、ピクッと肩を鳴らす。
「放課後、いつも一緒に居るんでしょう?」
「一緒って言っても彼女の勉強を見てあげてるだけ」
篠宮くんがそう言うと
「……じゃあ、私のも見てよ!」
と気に食わない態度で大声を張り上げる。
「鮫島は成績いいだろ。俺が見るまでもない」
椅子を引いたような音が“カタン”と鳴る。
「環、高城さんと会ってから変わった。前は、付き合ってもない子と平気でキスするような人じゃなかったのにっ」
――ドキッ、
遠い記憶の片隅に追いやられていたけど、言われてみれば私達、そういうことがあったっけ……。
と文句を言う鮫島さん。
「今は試験中」
「普段から付き合い悪いって言ってるの!たまにはみんなと遊ぼうよ」
「……鮫島が言う“みんな”って女子ばかりじゃん。そういうのパス」
表情までは分からないけれど、篠宮くんの声のトーンで何となく不機嫌な様子は感じられた。
「高城さんとは仲良いくせに」
咄嗟に自分の名前を出され、ピクッと肩を鳴らす。
「放課後、いつも一緒に居るんでしょう?」
「一緒って言っても彼女の勉強を見てあげてるだけ」
篠宮くんがそう言うと
「……じゃあ、私のも見てよ!」
と気に食わない態度で大声を張り上げる。
「鮫島は成績いいだろ。俺が見るまでもない」
椅子を引いたような音が“カタン”と鳴る。
「環、高城さんと会ってから変わった。前は、付き合ってもない子と平気でキスするような人じゃなかったのにっ」
――ドキッ、
遠い記憶の片隅に追いやられていたけど、言われてみれば私達、そういうことがあったっけ……。

