スタディ・ベイビー

「あの時の言葉、今すぐ撤回するわ。お前は“来るもの拒まず、去るもの追わず”な最低な女じゃないってこと、俺は自分で知ったからな」

「……何よ、アンタらしくもない」

「でも俺、お前の泣いた顔は好きなんだよな。だからまた泣かしてみてもいい?」

「嫌だよ、やめて」


泣いた顔が好き、ってどんだけだよ。


「んじゃ、あんま時間もねぇから今日までの分をちゃっちゃと片すぞ」

「うん、よろしくデス」


それから約2時間程、黙々とシャーペンを動かしていた。


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「ここでいいよ。家すぐそこだからさ」

「そっか、じゃあまたな」

「あっ待って」


来た道を引き返そうとした隆臣を呼び止め、近くにあった自販機でジュースを買うとすぐ様戻ってきた。


「これ、今日のお礼。受け取らないはなしね」

「じゃ、有り難く。気をつけて帰れよ!」


家の近くの公園で隆臣と別れると、入口の手すりに腰掛ける。