スタディ・ベイビー

隆臣が居なくなり、再び二人きりになった図書室。


「何よ、今の!」

「明日からはアイツに見てもらえってことじゃん」


手を休めることなく、冷静な態度で答える篠宮くん。


「~~っ、そうじゃなくてっ」

「――――ただの、気紛れだよ」

「……え?」


“自分で断ったばかりなのに、どうしてそれを篠宮くんがOKするの?”


そう言う前に、彼の方から言葉を遮られてしまった。


気紛れって……何?


「アイツの頼みをOKしたのが気紛れ?」

「……違う、そうじゃない。俺が言ってるのは高城さんの勉強を見る方」


そう言って篠宮くんは持っていたペンを机に置いた。


「勉強は嫌いじゃないしいつも放課後はここで勉強してるから“ついで”に見てあげただけだよ。俺、困ってる人を放っておけない性格だからさ」

「最初にアンタが見てくれるって言ってくれたから、隆臣の方を断ったんだよ?!それなのに何でそんなこと言うのよ!」

「こういう風に言わなきゃ分かんない? ……自分の勉強の邪魔になったから」


鋭い目つきで私を見つめながら、ハッキリとそう言った。