スタディ・ベイビー

「……何?」


顔をあげ、持っていたペンを机に置く篠宮くん。


「もう明日からコイツの面倒見なくていいから」


何を言い出すのかと思えば、突然隆臣はそう言った。


「……どういう意味?」

「明日からは俺が千咲の勉強を見るって言ってんの」

「ちょっ……」


何勝手にそんなこと決めてるの?!

さっき断ったはずだよね?


「それは高城さんがそうしろって言ったわけ?」

「いや、断られた。でもやっぱり好きな女が他の男と二人っきりになるのだけは許せねぇ」

「ふうん……」


隆臣の言葉を聞いた篠宮くんは、無表情のままそう答えた。


「“ふうん”じゃなくてちゃんと答えろよ」


バンッ、と机を叩いて隆臣が怒鳴る。


「……勝手にすればいいんじゃない?」


篠宮くんは小さく溜息を零すと、そう返事した。


「じゃあ、勝手にさせてもらうよ。千咲、明日からは俺のクラスまで来い。いいな?」

「ちょっと待ってよ!」

「篠宮、お前って意外と話が解るやつだったんだな」


勝手に話を進められ不機嫌に声を上げるも、隆臣はそれをスルーし、そう言って図書室から出て行ってしまった。