「素直になってみたら、案外分かるかもよ?」

「……うるさいっ!余計なお世話っ!」


リビングを後にし、2階へと上がると自分の部屋に駆け込んだ。


乱暴にドアを閉め、ベッドにダイブする。


“100%好きじゃないって言い切れるの?”


「何で私……すぐに“ない!”って答えられなかったんだろう」


アイツのことを好きなんてあり得ないっ……絶対に……。


「ああ、やだやだ!」


私が好きなのは男らしくて包容力のある男で、篠宮環みたいに二重人格で意地悪な毒舌男じゃないんだからっ。