告白の時間

「でもそんなに身内の方、大変なの?」

「うん、結構ね。よくトラブルし…元いた会社なんだけどね」

「え?」

「経営コンサルタントとして、社の方に出向かないといけない時があると思うんだ…」

「えぇ?そうなの?いつの間に経営コンサルタントになったの?」

「取ったのはわりと最近だよ。社の方に相談役として関わり続ける事は、今の社長との約束だったからね」

「そうだったんだ…」

「うん」

「そっか…大変そうだけど、鳴海は大丈夫なの?」

「うん、わりと大丈夫だった…」

「ならいいんだけど…でも、安定した仕事につけるし良かったね」

「ははは…一生バイト生活でも良かったんだけどね」

「まぁ、お店の方は気にしなくていいから」

「ありがとう、そう言ってもらえると助かるよ。この仕事も嫌いじゃないし…」

「それは良かった。じゃあ、明日からまたよろしくね」

「うん、お疲れ様」

「お疲れ様、お休みなさい」

荷物を手にすると、夜も更けた店内を後にする。

「あ、そうだ千歳」

「何?」

鍵を閉めるため自分と一緒について来た千歳に、言い忘れた事を思い出してふり返った。