告白の時間

「お元気そうね…お仕事は上手くいったのかしら？」

「綾子さんもお元気そうで何よりです。仕事の方は何とかなったかな？という感じです」

「そう、さすがといった所かしら？」

「いえいえ…このレストラン、昔よく綾子さんと来ましたよね？懐かしいです」

キラキラと光るシャンデリア…テーブルの上にはオシャレなキャンドルが灯されている。

「…今日お呼びだてしたのは…」

そこまで言いかけて、綾子さんは口をつぐむ。気のせいか顔がこわばり硬直している。

「あの、その…この間は本当に突然押しかけて申し訳なかったと…しかも一方的にさわぎ立てて悪かったと思って…ちゃんと謝りたくて！！」

自分とは目を合わせようとはせず、しどろもどろ話し出す。下や横を見ながら顔は赤くなり、湯気が立ち上る勢いだ。

正直、美人が照れている姿はかなり見ていて楽しい。かわいいというか、何というか…ふだん気の強いぶん、ギャップが新鮮だ。

「いいえ、あの時は驚きましたが、ぜんぜん気にしてませんよ。むしろ…私の方が申し訳なかったと思っています。綾子さんのお怒りはごもっともですし…お気持ちにお応え出来なくてすみませんでした」

「それこそしょうがないわ…あなたが謝る事ではないわよ…」

綾子さんは小さな声で呟いた。