「それは恋だね。」



お昼の中庭で、梨絵は断言する。



フォークを止めたまま、私に‘恋’を叩き込んでくれる熱血ぶり。



「恋?
私が高内に?」


「そう。
だって穂衣、男の子嫌いなのに、高内先輩とよく話してるじゃん。」


「確かに高内とは話せるなぁ。」


ここでやっとフォークを口に運び、梨絵は笑った。



「陽亮クン以外で1分以上話した男子、いた?
無理矢理話されたコトはあっても、自分からはないでしょ?」




私は記憶を可能な限り辿り、目を閉じた。